理事長挨拶

代表理事 堀田 喜裕 《浜松医科大学眼科学教室教授》

本来透明な角膜が、種々の病気によって混濁したり、歪んだりすると、視力障害の原因になります。他の人の透明で歪みのない角膜をいただき、混濁したり、歪んだりした角膜と交換する手術を角膜移植と言います。1928年にソビエトの医師によって亡くなった方からの角膜移植が報告され、現在では世界中で行われています。わが国では、1949年に岩手医科大学教授であった今泉亀撤(いまいずみ きてつ)先生が、死後角膜による角膜移植を施行しました。他の眼科手術と異なり、角膜移植手術にはドナーが必要です。1945年にニューヨークで世界はじめてのアイバンクが設立され、日本では、1960年代から70年代にかけて、各地でアイバンクが設立されていきました。静岡県アイバンクは1981年に活動を開始しましたが、現在では全国でも1、2を争う献眼者に支えられています。アイバンクの仕事は、1) 献眼、2) 眼球摘出、3) 斡旋から成り立っています。献眼については、静岡県の各ライオンズクラブをはじめ、多数の方々のご協力をいただいております。眼球摘出では、東京大学、順天堂大学、順天堂静岡病院、静岡県眼科医会の先生方にたいへんお世話になっております。また、諸先生方のご協力によって、斡旋率が上がって来ています。
 平成26年度には、年間1,419人もの角膜移植が実施されていますが、待機患者は1,836人と、皆様のいっそうのご協力が必要な状況です。この活動を続けていくことが、最も重要な使命と考えています。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
 
 静岡県アイバンク理事長
 浜松医科大学眼科学教室教授